2024.04.18
第12回 「Medtec イノベーション大賞」 発表 株式会社テクノサイエンス並びに株式会社シマファインプレス Medtec大賞をダブル受賞
第12 回「Medtec イノベーション大賞」ノミネート企業
Medtec大賞 | 株式会社テクノサイエンス・株式会社シマファインプレス |
優秀賞 | シナノケンシ株式会社 |
期待賞 | 日本ファインセラミックス株式会社 |
期待賞 | 株式会社カタナコーポレーション |
努力賞 | FCLコンポーネント株式会社 |
株式会社テクノサイエンス・・・Medtec大賞
■会社概要
株式会社テクノサイエンスは静岡県東部の沼津市に位置する創業36年の会社です。創業以来、『創造と挑戦、そして共生』という経営理念の基、『至誠と実行』の行動指針に則り、長年にわたり情報機器分野の技術を習得した『エレクトロニクス・メカトロニクス・ソフトウェア』の各分野のスペシャリティを擁する技術者集団で、企画・開発から製品製造までおこないます。
当社は従来の技術に新たに光の技術を加えたオプトエレクトロニクスを応用した産業用計測機器・分析機器を主製品とし、同時に、持てるすべての技術力を集結させて医療機器分野にも進出し、臨床現場が本当に欲する物に焦点を当てた医療機器の考案・開発・製造をおこなっており、第一弾として気管内チューブカフインフレータの製品化に成功いたしました。そして今回、第二弾として電子駆血帯の開発・製品化をおこない、PMDAへの届出も完了し販売開始目前となっております。
■製品の特長
患者に優しく、そして、医療従事者にも優しい採血等を実現する目的で電子駆血帯:月兎(げっと)を開発いたしました。月兎は臨床現場の要望を汲み上げることにより、考案・開発・設計・製造されたクラスI医療機器です。本体上部操作面にあるボタンの簡単操作によりマイクロコンピュータに書き込まれたプログラムが起動し、小型エアポンプとソレノイドバルブの制御および圧力監視がおこなわれ、腕に巻いた腕帯内部の空気袋を膨張あるいは収縮させることによって設定された圧力に加圧・減圧、もしくは保持して血管を怒張させる電子駆血帯です。既存の駆血帯に比べ、駆血効果を高めるために複数の加圧層を内蔵した腕帯、そして腕帯内部の各加圧層の独自圧力制御を特徴とし、どなたが操作しても自動的かつ確実に設定圧力に調整・保持されるため、カンやコツ、経験に頼らない、駆血業務の均質化・標準化を実現します。
株式会社シマファインプレス・・・Medtec大賞
■会社概要
株式会社島精機製作所の子会社で、主にプレス抜きや樹脂成型を中心に、金型設計から部品製作までを全て一貫して自社内でおこなっている会社です。取り扱い製品、技術、サービスなど : ・精密プレス品 ・樹脂製品 ・金型設計製作 ・熱処理部品 ・表面コーティング処理・精密機械加工部品 ・精密レーザー加工部品 ・医療機器
■製品の特長
SYNCHAレトラクターシステム技術、事業の特徴 : SYNCHA脊椎内視鏡システムは日本で開発された独自のJoy stickアクション機構とイリゲーション機能により内視鏡下操作をより簡便におこなう事が可能です。滑らかなJoy stickアクションを可能にするのが弊社「SYNCHAレトラクターシステム」になり、他社製品では出来ないワンディング操作を可能とする機構です。術野操作にあわせて簡便にチューブラーレトラクターを動かすことが可能です。
シナノケンシ株式会社・・・優秀賞
■会社概要
シナノケンシ株式会社は1918年(大正7年)創業の精密小型モータメーカです。主に自動化、環境、車載、医療・福祉の分野で使用される精密モータ、ドライバ、アクチュエータ、モジュール、システム製品を開発、製造しています。「小型」・「軽量」・「静音」を追求した製品開発により当社製品が組み込まれる顧客機器の価値向上に貢献します。またアジア、米国、欧州などにグローバルな生産・販売ネットワークを持つことで、国内外顧客の製品開発初期段階から量産までを一貫して支援する体制を整えています。中でも医療分野では、呼吸器系治療機器に使われるブロワ(送風機)・コンプレッサを中心に、様々な医療機器の駆動部分でソリューションになり得る製品や受託開発を提供します。
■製品の特長
今回応募した製品は、小型で高圧、静音な”5kPaブロワ”になります。この製品は睡眠時無呼吸症候群の治療で使用されるCPAP機器への搭載を想定し開発されました。握りこぶしほどの大きさでありながら、50,000回転/分とブロワを高速回転することで高圧力を実現しました。またCPAP機器の小型化、軽量化、静音化に貢献するため、当社は競合製品と比較し、小型で質量が約35%軽く、騒音値も約15%低いブロワを開発しました。さらにCPAP機器は就寝中の枕元で使用されるため、数値に現れない耳障りな音にもこだわり、メーカーからの実機状態でのフィードバックや社内での分析を繰り返し、耳障りな周波数帯への対策を行いました。
日本ファインセラミックス株式会社・・・期待賞
■会社概要
創立1984年4月、資本金3億円(日揮ホールディング株式会社100%子会社)、従業員数500名(2024年1月末現在)、 営業所:東京及び名古屋、工場拠点:宮城件4か所、愛知県2か所、岩手県2か所、子会社:JFCマテリアルズ株式会社
事業内容 ファインセラミックス製品の開発・製造・販売(一巻生産体制)
取り扱い製品 エンジニアリングセラミックス(一般産業用機械部品、半導体製造装置用部品)、電子材料セラミックス(薄膜集積回路基板、セラミックス基板)、金属セラミックス複合材料(アルミ/SiC複合材料、シリコン/SiC複合材料、アルミ/Si複合材料)、セラミックス受託精密加工
技術(量産工場を立上中) パワー半導体用高熱伝導窒化珪素基板…反応焼結法(産総研との共同開発)採用による容易な高熱伝導化、安定したサプライチェーンが特徴
■製品の特長
1.製品(量産化に世界で初めて成功)
OCP(リン酸八カルシウム、Octa-Calcium Phosphate)
2.技術(量産化技術)
従来OCPは実験室のビーカーレベルで(数g/バッチ)しか生成できませんでした。当社は、東北大学大学院歯学研究科鈴木治教授との長年にわたる共同研究により独自に開発した連続式晶析装置(連続フロー合成法)を採用することで、安定して均一なOCPを量産化することに初めて成功しました。当社は、この連続フロー合成により、年間20kgのOCPの生産を達成できるようになりました。また、フロー合成方式ですので、更なるスケールアップも比較的容易に対応可能です。
3.特徴(優れた骨再生能と高い生体吸収性)
OCPは、歯や骨の無機成分であるハイドロキシアパタイト(HAp)の前駆体と考えられている生体材料です。OCPは間葉系幹細胞の骨芽細胞への分化や、マクロファージのOCP埋入部位への遊走および破骨細胞への分化を促進する特性を有しており、人工骨材料として現在用いられているHApやβ‐リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2、β‐TCP)と比較して高い骨伝導性や生体吸収性示すことが報告されています。
株式会社カタナコーポレーション・・・期待賞
■会社概要
弊社は1999年に創業したソフトウェアメーカで、画像処理技術をベースとした産業用ソフトウェアを開発しており、2010年から画像検査装置向けにロスレスデータ圧縮ソフトウェアの開発販売を行っている。ロスレスデータ圧縮(可逆圧縮)とは、画像データやセンシングデータなどを全く内容を変化させずにデータサイズを削減するソフトウェア技術で、大量のデータを扱うシステムでのストレージコスト・通信コスト・消費電力等の削減のために利用する技術となる。我々の製品はその高い信頼性とリアルタイム性から、自動運転車開発・鉄道・半導体製造・航空機製造などの分野で、国内外の主要メーカから多数採用されている。また2023年からは新たに医用センサーメーカ向けのロスレスデータ圧縮ソフトの販売を行っている。
弊社のデータ圧縮製品である「リアルタイム・ロスレスデータ圧縮ソフトウェア CVC series」は、従来データ圧縮技術にない非常に高レベルのリアルタイム性能と圧縮性能を実現したソフトウェアであり、以下の特徴を有する。・データ圧縮/解凍のよるデータロス・劣化が発生しない完全なロスレス方式”・可視光イメージ、X線イメージ、フォトンカウンティングイメージ、超音波データ、心電図時系列波形、等の様々な医用データを圧縮可能
・最大 7.6GB/s という世界最高クラスの超高速圧縮/解凍処理を実現 ※一般的な圧縮方式に比べて約80倍の高速処理 (FPGA, 16bitイメージ時)
・最小 4.07usec という世界最高クラスの超低遅延 ※一般的な画像圧縮方式に比べて約1/4096の低遅延処理 (FPGA, 4K 60fpsイメージ時)
・従来の実用的な圧縮アルゴリズムでは実現困難な圧縮時間/解凍時間の保証(FPGA, 誤差1usec未満)
・CTイメージでは元データを1/5、時系列波形信号では1/20まで圧縮可能 ※一般的なロスレス圧縮に比べて同程度~50%減
・エッジマイコン、FPGA、PC、クラウドなど幅広い環境で実行可能
これらの特徴により、放射線診断装置・超音波診断装置などのイメージ伝送・保存だけでなく、ウェアラブル測定装置の無線データ伝送など
様々な医療シーンで利用することが可能な製品である。
FCLコンポーネント株式会社・・・努力賞
■会社概要
FCLコンポーネント(旧富士通コンポーネント)は、タッチパネル、サーマルプリンタ、無線・センサー、リレー等の電子部品やモジュールを提供するメーカーです。前身となる会社から通算で100年超の実績があり、製品設計・開発・販売を通してお客様からの信頼をいただいています。医療分野を含む多様な分野・用途での多くの採用実績があり、お客様のニーズにあわせて、最適なソリューションをご提案しています。
■製品の特長
フラッシュサーフェスタッチパネルとは、筐体とタッチパネルとに段差がなく組み込み可能な抵抗膜式タッチパネルです。抵抗膜式は物理的に押すことで入力を行うため誤入力が発生しにくく、手袋をした指でも操作が可能など、医療現場で使われる機器に搭載されております。
【技術】
当社のフラッシュサーフェスタッチパネルは、最表面のフィルム材料に直接加飾印刷をすることでロゴや額縁などの
デザインをタッチパネルに取り込みます。デザイン性のあるパネルはタッチパネルの上に加飾フィルムを貼り合わせているものが多いですが、当社製品ではタッチパネルのみで実現させることができ、加飾フィルムがなくなることで、画面が明るく軽い操作が可能です。部品点数やプロセスの削減、歩留まりアップなど設計的なメリットもあります。
また、機能性フィルムとの組み合わせで、さらに特徴のある製品を生み出すことができます。
機能性フィルムとして特徴のある「ニュークリアフィルム」と「抗菌・抗ウィルスフィルム」についてご紹介します。
新技術「ニュークリアフィルム」はLCDで表示された像を鮮明に歪みなく視認できる”写実性”に優れたフィルムです。
フィルム表面が非常になめらかで、従来の抵抗膜式では難しかったフリックや拡大・縮小といったスマホライクで
直感的な操作が可能となります。
「抗菌・抗ウィルスフィルム」は細菌やウイルスの増殖を抑制する成分をフィルム材料に練りこんだSIAAの認証を取得したフィルムで、不特定多数の人が触る製品に有効です。このフィルムを使うことで、抗菌フィルムをタッチパネルに貼る必要がなくなります。また経年劣化による貼り直しの必要がないといったメリットがあります。