2019.04.18

第8回「Medtec イノベーション大賞」発表 一般社団法人ハビリスジャパンによる小児用運動用義手「プエルハンドシリー ズ・アーモ/タムタム」が大賞受賞

医療機器の製造・設計において優れた成果を上げた日本企業を表彰する第10回「 MEDTECイノベーション大賞」が決定した。

大賞は、一般社団法人ハビリスジャパンによる小児用運動用義手「プエルハンドシリー ズ・アーモ/タムタム」が受賞した。

小児用運動用義手「プエルハンドシリー ズ・アーモ/タムタム」

【製品の特長】
マット・跳び箱用手先具「タムタム」は、跳び箱運動の際の動きを踏まえ、荷重に対する衝撃吸収性能と強度を確保し、ゴム硬度とその形状で至適な使用感と反発が得られる構造となっています。 また、鉄棒用手先具「アーモ」、は学校の教育場面で使用する鉄棒の径に適した形状と、ゴムの硬度調整をすることで滑り具合を最適化し、逆上がりや前回りの際の鉄棒の把持性を適度に確保する開口部の幅と突起部の調整を行っています。 身体活動性が大きく伸びる幼児から小学生を対象に絞って開発した製品は他にはないものです。

【開発の背景】
欧米では、手や腕の欠損者はスポーツ活動を含め様々な義手を活用して活動と参加機会を拡大させ、QOLの向上が実現しています。しかし日本では手の欠損の子どもたちは義手の処方はされないのが一般的で、子ども達は様々な義手があることすら知りません。 鉄棒やマット・跳び箱運動は誰もが学校で行う活動であるにもかかわらず、手の欠損の子どもたちは他児と同様に実施しにくく、できないことが自らの障害をより否定的にとらえるきっかけにもなっています。そのため小児切断児の療育に関わる医療関係者より学校場面で必要となる義手の必要性が訴えられてきました。医学的・社会的にもその必要性は自明ながら、義手そのものの国内の普及状況や収益性が、製品開発において大きな課題となりました。 そこでハビリスジャパンでは、開催するイベントで使用方法の啓蒙、使用する機会確保のための貸与事業を行い、一定の収益と販売実績見込みを担保することで、開発と製造・販売までを実現しました。

【団体概要】
一般社団法人 ハビリスジャパン(本社:東京都中央区/理事長:長野 洋(前独立行政法人福祉医療機構理事長)の「ハビリス」は、ラテン語で“適した”を意味しています。義手や義足といったものを使う子どもたちの社会参加に向けた総合的な支援体制を築き、子どもの成長と活動に“適した”環境を整えることで、一人ひとりのその子らしさを育み、尊重することに繋がります。家族だけでなく、医療と教育機関等を含めた生活・社会で関わる皆様と共に活動していくことを目指しています。 主な事業は、「障害のある子どもたちの社会参加の支援事業」・「リハビリテーション・ハビリテーションの教育・啓蒙事業」・「小児用アクティビティ・日常生活用義肢等の開発・調査研究事業」・「小児用アクティビティ・日常生活用義肢等の貸出事業」など。これまで、子ども達の様々な活動を実現するスポーツイベントや、運動用手先具の貸与事業、各種セミナーや情報交換会を開催しています。

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